アドブルーがなくなったらどうなる?【結論:走れます!でも…注意が必要です!】
こんにちは!トラックやディーゼル車の排ガス対策に欠かせない「アドブルー」。
「アドブルーが減ってきたら、すぐに走れなくなるの?」と不安になる方も多いはず。
今回はそんな疑問に答えつつ、アドブルー不足によるリスクや対策をわかりやすく解説します。
1. アドブルーとは?なぜ必要なの?
アドブルーは、尿素水溶液で、ディーゼル車の排ガスに含まれる有害な窒素酸化物(NOx)を化学的に分解して浄化するために使われます。
これはSCR(Selective Catalytic Reduction)という排出ガス浄化システムの一部で、環境規制をクリアするために必須です。
つまり、アドブルーは「環境にやさしい走行」を実現するための必需品。
2. 走行中にアドブルーが空になったら?
よくある誤解は「アドブルーがなくなったら、車がすぐに止まる!」というもの。
結論から言うと、走行中にアドブルーが空になってもすぐに走れなくなることはありません。
車のコンピューターはある程度の余裕を持って動作し、すぐにエンジン停止などの異常を起こさないよう設計されています。
とはいえ、アドブルー残量ゼロのまま走り続けるのは推奨されません。
3. ただし!エンジンを切ると危険です⚠️
最も重要なのがここ。
アドブルーが空の状態でエンジンを切ると、次回の始動ができなくなる可能性があります。
これは車両のセンサーや制御システムが「アドブルー不足は環境基準を満たしていない=走行不可」と判断するためです。
つまり、走行中はOKでも「エンジン停止後に再始動できない」つまり動けなくなる恐れがあるのです。
これが現場で起こると…
- 走行不能でレッカーを呼ぶ羽目に
- 急な故障対応でコストと時間が増大
- 配送や作業スケジュールに大幅な遅延発生
- 会社や運送業者の信頼低下
といった大きな問題に繋がります。
4. なぜアドブルーが無いと動けないのか?
アドブルーは単なる添加剤ではなく、法規制をクリアするための“必須装置”です。
尿素SCRシステムがないと、NOxはそのまま排出されてしまい、環境基準を大きく逸脱します。
日本やEUなどの排ガス規制は年々厳しくなっており、規制を守れない車は車検を通さず、走行自体が認められません。
だから、車両側はアドブルーなしの状態を「車両が環境基準を満たしていない=不正状態」と認識し、制御システムで走行停止や始動不可にするのです。
5. アドブルー不足による具体的なリスク
- 始動不可リスク:エンジンを一旦切ると、再起動ができなくなることがあります。
- 緊急対応費用の発生:レッカー車や修理工場の呼び出し、代車手配など余計な費用がかかる。
- 作業・配送の遅延:計画していた仕事がストップして損失に。
- 信用問題:顧客や取引先からの信頼が失われる可能性。
6. どんな対策が効果的?
基本はシンプルです。
こまめなアドブルー補充!
- アドブルーメーターや警告灯が点いたらすぐ確認
- 定期的に残量をチェックして早めに補充
- 予備のアドブルー携行缶を車に積んでおく
- まとめ買いや信頼できる業者からの調達で安定確保
こうした日頃のちょっとした心がけで「走れない・始動しない」トラブルを防げます。
7. もしアドブルーが切れたらどうする?
もし走行中に警告が出てしまったら、以下を実践してください。
- すぐに安全な場所に停車
- 近くのサービスステーションやディーラーで補充
- 携行缶があれば自分で補充する(こぼさないように注意)
- 不安ならプロに連絡して指示を仰ぐ
早めの対応がトラブル回避の鍵です。
8. まとめ
状況 | アドブルー残量ゼロ時の動作 | 注意点 | 対策 |
---|---|---|---|
走行中 | 走れる(すぐ停止はしない) | 長時間放置はNG | 早めの補充 |
エンジン停止後 | 次回始動できなくなる可能性 | 大きなトラブルに | 補充必須 |
9. 最後にひとこと
「備えあれば憂いなし」
排ガス規制がより厳しくなる今、アドブルーの管理は運転者・管理者にとって必須の習慣です。
日常点検の一環としてアドブルー残量をチェックし、予備も用意しておく。
これが安全・安心の第一歩です。
皆さま、ご安全に!
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